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今のりんご園の様子「防霜」

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防霜というのは、字の通り霜を防ぐといことですよね。今回は「なぜ霜を防がないといけないのか」と、「どのように霜を防いでいるのか」ということについて一緒に勉強していきましょう!

simo1.jpg  りんごは発芽して葉が出始める頃から低温の影響を受けやすく、つぼみ~開花期が最も弱い時期となります。この時期に霜の被害を受けるとサビなど障害が生じ、商品価値が著しく低下しまうんです。

  サビというのは右の写真のようなりんごのことです。よく見ると皮に亀裂のような模様が出来てしまっています。決して味が落ちるということはないのですが、おいしそうに見えるのは、やっぱり真っ赤なりんごですよね。そういう意味で商品価値が下がってしまいます。

 

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   また りんごの花は写真のように5~6つの花をつけます。中心花に実がなるように、側花は摘み取ってしまいます。中心花に実をつけたほうが、大きいりんごができるからです。

 しかし、霜の被害にあってしまうと中心花が曲がったり、落ちてしまいます。そういった場合は側花に実をならせます。そうすると、味に変わりはないものの、中心花に比べると小さいりんごや形の悪いりんごになってしまい、商品価値が下がってしまうのです。

    

 

 では、どのようにして、防霜しているのでしょうか?

<ウィンドマシーン>

 動力:160馬力

 高さ:10.5m

 羽の直径:6m

 効果範囲:約4ha

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  りんごの凍霜害を防ぐには、送風法燃焼法があります。送風法では「防霜ファン」や「ウィンドマシーン」を使います。

 送風法に使われている、「防霜ファン」や「ウィンドマシーン」の機械の仕組みは、地表の温度が設定温度まで下がるとセンサーが感知し、ファンが回転を始め、上層の暖かい空気を吹き付けることで園地の温度を上げ、霜害から守るというものです。ウィンドマシーンを使っているのは大鰐町駒の台地区にあるりんご園です。
 
 
 でも、疑問に思いませんか?普通は上空の空気のほうが冷たいのでは?と思いませんか??

 実は、放射冷却による逆転層が発達して、上空に暖かい空気、地面の方に冷たい空気という構造になってしまうんです。

   <放射冷却の仕組み>

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   放射冷却とは、夜間、地面から熱が奪われて地表近くの温度が下がることです。

  よく晴れた風の弱い日は放射冷却が強まり冷え込みます。 また、曇りの場合ですと、地面か奪われた熱は地面と雲の間に溜まるため冷え込みは弱くなります。

  放射冷却度が高いと逆転層は高くなり、地上7~8mの逆転層のなかだと上下気温差が3~4℃におよぶこともあります。 

wakata.gif  また、燃焼法は、燃焼資材(重油や灯油、灯油にオガクズを混ぜたもの)を燃やし、周りの空気を暖めることで霜害を防ぐ方法です。

   今の時期、防霜がいかに重要かわかりましたね。生産者の方々は、霜の被害を防ぐために天候に注意しておいしいりんごを作るために頑張っているんです!ringoline.gif

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