近年どんな職業でも男女関係なく、第一線で活躍されている女性がいらっしゃいますが、りんご産業もまた、女性で活躍されている方がいらっしゃいます。
力仕事の多いりんご農家で後継ぎ・園主として頑張っている方、りんごから新たなビジネスをはじめた方など、皆さんそれぞれに活躍されています。
そんなりんご産業に携わっている、輝く女性をご紹介いたします。
今回は、りんご工房代表の佐藤芳子(よしこ)さんです。
佐藤芳子さん(りんご草木染 りんご工房代表)
りんご農家に生まれ育ち、嫁ぎ先もりんご農家で、今までずっとりんごに携わってきた方です。
農作業のかたわら、ご夫婦でりんごを東京まで売りにいったり、通信販売を始めたり、収穫が終わった冬場にジャムを作り販売したりと、身近にあるりんごで商売をしてきました。また、旅先で見かけた花の無人販売をヒントに、畑に無人販売の小屋を置いたところ売り切れるほど好調で、今でも近所の方と一緒に続けています。当時まだまわりでは誰もやっていなかった無人販売を始めた先駆けになった方なのです。
ふとしたきっかけから桜の草木染をはじめ、その後りんごの草木染を手掛けることになりました。県の助成金などを得て勉強し、生産から販売まで取り組む6次産業化を実践しています。青森県独自の認定制度で、優れた農山漁村女性リーダーとして「ViC・ウーマン」認定や、青森県いきいき男女共同参画社会づくり「女性のチャレンジ部門」の奨励賞も受賞しています。
これは商売になるかもと、思いついたことを行動に移し商売をしてきた芳子さんですが、農家の嫁として農作業をおろそかにしたことはないそうです。
「りんごがいつもそばにあったからやってきたことで、りんごがなかったらジャムも草木染もやっていなかった」と、りんごに対する強い思い入れを感じました。
ご家族の理解もあり続けてこれたそうですが、何より芳子さんのひらめきと行動力に感服いたしました。芳子さんのような行動力が若い人にも受け継がれていってほしいと思います。


