りんご高密植栽培日記
始り
2021.8.27
はじめまして!会津宏樹といいます。
北津軽郡板柳町に住んでいる現在35歳、
今年で就農して14年目になりました。
これからこのりんご大学の方で、
高密植栽培の実際の現場について、
農家のリアルな声を書いていけたらと思います。
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就農当時は70aしかなかった面積も、
今では240aほどあり、
改植、改植を続け、99%ふじだった園地も、
ようやく早生、中生種が育ってきた状態で、
母と二人で栽培していましたが、
今年から姉も一緒にりんご栽培をしています。
私が高密植栽培に興味を持った
きっかけがあります。
それは数年前に4Hクラブと呼ばれる
全国組織の役員をしていた時、
長野県で理事会があり、
その帰りに同期が視察を組んでくれて、
その時の視察先だった、
長野県の会長の小澤さんが取り組んでいる、
高密植栽培を見たのがきっかけです。
今までで3回は見に行っています。
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小澤さんは高密植栽培、
シードル作りなど、
先進的な取り組みをしている農家であり、
高密植栽培はイタリアにまで視察に行き、
シードルはアメリカに行く、
青森には全くいないタイプの農家さんでした。
なんと言っても魅力的なのが、
収量だと思います。
うちはほとんどが丸葉栽培なのですが、
遊び歩いているためか、
なかなか収量が上がらず苦労していました(笑)
高密植栽培は3倍の収量が、
早期にできることがメリットです。
もちろんタダで3倍上がればいいのですが、
苗木代や支柱代など、
その他諸々の経費が掛かります。
特に初期投資のデメリットは大きいです。
丸葉栽培と比べてはいけないレベル。
しかし、収量と売上、
初期投資を15年という長い年月で見ると、
初期投資に見合ったメリットが
得られるようにも思えます。
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しかし、自分でやってみて、
経験してみるまでは、誰もわかりません。
やってみたら思った以上に大変だった
ということもあるかもしれません。
数字で見ると良さそうでも、
意外と大変っていうのはよくあることです。
私は向いてても、
あなたには向いていないかもしれません。
逆に、私には向いていないのかもしれません。
正直なところ、最初のわい化栽培なんて、
かなり枯死させてしまった経験もあります。
人と違うことをして、
失敗もたくさんしました、
笑われることもたくさんあります。
でも普通のことを淡々とこなしていたら、
こんなところでコラムは書いていませんよね(笑)
異常だからこうして目をつけられて、
コラムを書かせて頂いています(笑)
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高密植のこと、
過去のこと、
普通の丸葉栽培のこと、
いろんな観点から書きますので、
よろしくお願いします!
PROFILE
会津宏樹のプロフィール
板柳町のりんご農家(アルファーム)。
22歳の時に祖父の跡を継いで70aのりんご畑からスタートし、現在2.4ha。
全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)63代目会長、
農水省の働き方改革委員や西北五地域活性化委員も務める。
4Hクラブの研修で長野県に行った時に、高密植栽培を見て興味を持つ。
現在農業に興味のある県外の大学生のファームステイを受け入れており、
りんごの現場を体験させたり、青森を知ってもらう活動をしている。