会津宏樹の
りんご高密植栽培日記

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青森県板柳町でりんご栽培をしている37歳。
就農14年目の2021年に、初めて高密植栽培に挑戦!
今までとは勝手が違う栽培方法だから、感想や取り組みについて綴ります。

平衡
2024.2.9

高密植を初めて三年目。
高密植栽培に興味がある人達の
情報交換会&園地視察に参加してきました。
名だたるりんご農家が集まり、
小物の私は端っこで金魚のフンみたいに
付いて歩いて話を聞いていました。

そこで二次伸長が如何に害悪かという話がでました。
丸葉でもそうなのですが、
二次伸長した部分は枝が出るのですが、
出る枝は強くて使い物にならないし、
それまで伸びてた部分って全然枝が出ませんよね。

就農して4年目くらいの時に気が付いたかな。。。
当時はバリバリの強剪定の自称師匠がいたので、
二次伸長の部分を見て、なんかおかしいぞ?
と気が付くことができました。

高密植だと、途中で水が切れたり、
生長が夏前に止まってしまうと、なりやすいと思います。
二次伸長しない方が良いので、
主幹を伸ばす年数の時は、
水を切らさない方が良いと思いました。
特にシナノゴールドなんかになると、
二次伸長の手前の部分は全く出ませんよね(笑)

なるべくは春の剪定時期に
二次伸長の部分はカットするべきかと。
判断が難しいのは、春から伸びた部分より、
一度止まって夏に伸びた二次伸長の方が長い場合、
カットするべきか。。。

昨年植えた高密植の方は、
二次伸長の部分を徹底的にカットしました。
今見るとカットして正解だったと思います。
これから生涯連れ添うような側枝は大事にしたいので、
この側枝を出すということに関しては、
神経質になっていきたい。

視察した先では三者三葉でした。
側枝の伸びが強く樹勢の強いところもあったし、
シナノゴールドの側枝が
全く出なくて悩んでいる園地もありました。
そして5年間無剪定でも枝の出方が秀逸な園地も。
ある程度樹勢が強くないと、側枝も出てこないし、
強すぎると強い枝ばかりで、肝心のりんごに影響が出ます。
やらなければならない時に芽キズを入れたり、誘引したり、
「やることをやる時期にやる」という当たり前だけど、
やることをやれば結果が出てくると思いました。
それでも摘果に忙しい時期なので、
慣れないと出来ない人も多いと思います。
一気に高密植を増やした人は、
地獄なんじゃないかな・・・と思う。

自分はちょこっとずつ、
自分の身の丈にあった面積ずつ増やしていきます。
スピード感も必要ですが、それより自分はバランス感。
とても有意義な時間を過ごせました。

PROFILE
会津宏樹のプロフィール

板柳町のりんご農家(アルファーム)。

22歳の時に祖父の跡を継いで70aのりんご畑からスタートし、現在2.4ha。

全国農業青年クラブ連絡協議会(4Hクラブ)63代目会長、
農水省の働き方改革委員や西北五地域活性化委員も務める。

4Hクラブの研修で長野県に行った時に、高密植栽培を見て興味を持つ。

現在農業に興味のある県外の大学生のファームステイを受け入れており、
りんごの現場を体験させたり、青森を知ってもらう活動をしている。

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