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第36号 北欧クリスマスの装い

12月に入ると北欧スウェーデンはクリスマス一色になります。クリスマスの行事や食事については以前書いたので、今回は12月中旬に首都ストックホルム経由で中部スウェーデンへ行ってきましたので、それぞれの町のクリスマスの飾り付けやその様子を書いてみます。

ヘルシングボリのイルミネーション
ヘルシングボリのイルミネーション

スウェーデンではクリスマスは夏至祭に匹敵するほど、最大の祝いであり最も大切な祭りです。24日(クリスマスイブ)から25日(クリスマス)、26日(第2クリスマス)までが連休で夏至祭とは異なりクリスマスは家族で祝うため、交通機関は故郷への帰郷客で大変混み合います。日本の年越し、正月と似ています。クリスマスの飾り付けで町中がキラキラ輝き、長く暗い夜の北欧の12月はまるでパッと明るい光が灯ったようです。

大きなモミの木やツリー

町の広場には大きなモミの木やツリーが飾られ、日没から夜にかけて商店街の店や通りを彩るきれいなイルミネーションやネオンが人々の目を楽しませ、冬の寒さも忘れる程です。近年ではクリスマスツリーではなく、芸術的で個性のあるツリーをかたどったモニュメントやオーナメントで飾られたデコレーションをよく目にします。それぞれの街で個性を競い合ってる感じすらします。

芸術的で個性のあるツリーをかたどったモニュメントやオーナメントで飾られたデコレーション

当地マルカリドでも20年前に家族で移住した当時は、シンプルで王道的な雰囲気の飾り付けでしたが、とても派手になったように感じ、30年程前に訪れた南欧スペインのクリスマスの飾り付けに何となく似てきました。スペインでは石の建物や通りを飾っていたのですが、ここスウェーデンは森林の国ですから庭木や建物正面の大木に電飾を飾り、その上に雪も降り積もり南欧とは雰囲気がやはり異なります。

ストックホルム中央駅
ストックホルム中央駅

中部スウェーデンの町ボルネス(Bollnas)は当地マルカリドから車で約750キロの距離。義兄が住んでいて車で行けるのですが、今回は休養も兼ねノンビリ列車の旅。途中の首都ストックホルムまでは急行で4時間程、500キロの距離。昼過ぎにストックホルムの中央駅に着きました。今回は12月中旬でも雪が無くどんよりした天気。家内と何か食べたいねと、暖かい列車の中から外気の寒さに身震いしながら、駅前近くの日本レストラン「ワガママ」に入りました。15年程前にも隣国デンマークの首都コペンハーゲン中央駅前の「ワガママ」で食べた事があり、当時では珍しい、枝豆がメニューにあって日本のビールと共に食べたのを思い出します。ストックホルム店は数年前に開店し是非一度は訪れてみたいとも思っていました。

ストックホルム駅前のレストラン「ワガママ」
ストックホルム駅前のレストラン「ワガママ」

「ワガママ」はヨーロッパのチェーン店だとウェイトレスから説明を受け、スウェーデンでは現在ストックホムルで1軒だけとの事。ウェイトレスに「わがまま」の意味を知っていますか?と聞いたら、「いたずらっ子の事でしょう?」と言われ、「うーん、そうですねー。」とだけ返事をしました。家内はうどんを、私は餃子定食を食べました。

「ワガママ」で食べた昼食
「ワガママ」で食べた昼食

義兄の住むボルネスに着いたのは夕方6時。すっかり日が落ちあたりは真っ暗。しかも30センチ程の積雪、気温はマイナス、一面白銀の世界。雪の匂いがしてふっと津軽の故郷に来たような感じがしました。その上、出迎えてくれたおばさんが北国訛の愛嬌のある話し方で、なおさら哀愁を感じました。

ボルネス市はマルカリド市人口のおよそ3倍で、交通の拠点として栄えてきたのではないかと思います。更にリン(亜麻)の栽培、小規模ながらも未だ亜麻繊維製作所もあり、昔は繊維業が栄えていたかもしれません。10キロ離れた隣りの町には、クロスカントリー用スキー板で有名な製作所もあります。中部スウェーデンといってもこの辺は既に北スウェーデンとも呼ばれ、我々の住む南スウェーデンとでは町の様子や人々の話し方も全く異なります。そう、東北人、津軽人の人懐っこさやちょっと辛抱強いようなそんな感じです。

ボルネスの町の広場クリスマスツリー 昼
ボルネスの町の広場クリスマスツリー 昼
ボルネスの町の広場クリスマスツリー 夜
ボルネスの町の広場クリスマスツリー 夜

冬至が間近なので午後3時を過ぎると日没を迎え、あっという間に暗くなります。幸い雪があるので外はうっすらと明るいものの朝は9時近くにならないと太陽が昇らず、夜の長さを今更ながら感じました。それだけにクリスマスの飾りはなおさら美しいと思えました。

午後2時頃のボルネスの風景
午後2時頃のボルネスの風景
ボルネスの町のイルミネーション
ボルネスの町のイルミネーション

2013年12月25日
スウェーデン在住、弘前市出身、工藤信彰

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プロフィール

工藤 信彰
Nobuaki Kudo

1949年弘前市生まれ。大学時代に3年程休学し、ヨーロッパを旅したことがきっかけで、大学卒業後スウェーデンに渡る。スウェーデンにてルンド工科大学を卒業し、一般企業へ就職するが、経済学を学ぶため退職しルンド大学経済学部へ入学する。卒業後は1990年~2015年までマルカリド市役所勤務。マルカリド市議会議員(2006年~2018年)を経て、現在は環境党マルカリド党首及び、クロノベリ県議会執行役員を務めている。

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