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第51号 西の港ヴェストラハムネンと健康食品店グリーン

大晦日0時、一斉にあちこちで花火が打ち上げられ、凄まじい爆音が鳴り響く中、新年を迎えました。肌寒いながらも雪は無く、薄暗い夜空にひとすじの光がちょろちょろとのぼって行き、空高く到達した光が凄い爆音と共に一気に咲き誇ります。毎年この花火で「新しい年」を迎えたと感じるのでした。

花火

正月休みの1日、スウェーデン第3の都市、マルメへ行ってきました。対岸にデンマーク首都、コペンハーゲンがあるオレサンド海峡に面したマルメの町は、海岸の町とも言えるでしょう。かつてはコックム造船所の大きいクレーンが20キロ離れた隣町、ルンドからも見ることができ、30年程前の当時はスウェーデンの潜水艦が作られていました。そんな海岸の産業の町と呼ばれるマルメですが、潜水艦が作られていたかつての工業地帯は近代的な住宅地に生まれ変わり、マルメ市の新区域、西の港ヴェストラハムネン「Vastra Hamnen」の名称で発展しています。

コックム造船所のクレーン
コックム造船所のクレーン

ヴェストラハムネンはマルメ中央駅から南西へ、約2キロの距離、海岸に向かった先にあり、以前の工業地帯を2000年初めから住宅地として開発され、商店、更にマルメ大学も移転してきました。現在では約7,000人の住民が住んでいる、海岸に面したモダンなアパートやマンションが整備されています。世界的にも有名な高層ビル、ターニング・トルソ(Turning Torso 2005年完成、高さ193メートル)が、このヴェストラハムネンにあり、又デンマークとスウェーデンをつなぐオレサンド橋も遠くに見えます。

ねじれた構造の「ターニング・トルソ」
ねじれた構造の「ターニング・トルソ」
ヴェストラハムネンから見えるオレサンド橋
ヴェストラハムネンから見えるオレサンド橋

今回、マルメ訪問のもうひとつの目的は、最近オープンした「グリーン」という健康食品店での買い物です。グリーンはターニング・トルソの直ぐ隣にあり、入り口に緑色でENTRE(入り口)と書かれているだけで、地上1階が商店、2階から上は事務所及びアパートになっていて、一見外からは分かりづらく、つい見逃してしまいそうでした。中に入ると、その広さと食料品の豊富さに驚かされ、多分、人口1万人弱のマルカリドからノコノコ出て来たのだから尚更そう感じたのかもしれません。最近では“健康食”“無農薬”が流行していて、大手のスーパーでも健康食コーナーを設けるようになりました。

グリーンの入り口
グリーンの入り口

食料市場の10~15%が健康食だと最近のニュースで聞いた事がありますので、需要が伸びているのでしょう。もっとも筆者の場合、家内や子供達のほうが積極的で、正直に書くなら値段に左右されるほうが多いです。「グリーン」の健康食品店には簡単なレストラン、スナックもあって、コーヒーやサンドイッチ、サラダ等が売られていました。

グリーン店内
グリーン店内
グリーン店内
グリーン店内

野菜サラダを見ていたら、枝豆も売っていて、ふっと目にとまりました。枝豆はスウェーデンでここ2、3年でしょうか、冷凍で一部のスーパーで売られるようになり、名前も「EDAMAME」と書かれています。家内はパン作りにと、3種程の小麦粉、ライ麦等を購入し、私は健康にはあまり良く無いのですが、ビールのつまみにとポテトチップスを2袋購入して家路につきました。

枝豆もあるサラダコーナー
枝豆もあるサラダコーナー

下写真のケーキは、最近、喫茶店に行った時に食べた「夏のケーキ」です。果物のブルーベリーとハロン(エゾイチゴの実)入りの、クリームケーキです。いかにも夏を代表する当地の野生の果物、我が家ではブルーベリーは庭を越えた林に広々と雑草のように生えていて、ハロン(エゾイチゴの実)は野生の薮、地下に根がびっしりと這い、近年では庭へもドンドン侵入し来つつあり、閉口しているのですが、首都ストックホルムに住んでいる長女は夏などに遊びに来ると、ハロンを摘み採っては、美味しい美味しいとそのまま食べています。そんなブルーベリーとハロンの入ったケーキ、寒い暗い冬の中、夏を思いながらコーヒーを飲み、クリームがたっぷり入ったとても甘いケーキを食べました。喫茶店の中はわりと広く、子供や友達連れの女性が目立ち、筆者は外の風景を眺めながら1人、ローカル紙を読みながら憩いのひと時を過ごしました。

夏のケーキ
夏のケーキ
たくさんのケーキが並ぶショーケース
たくさんのケーキが並ぶショーケース

2015年1月26日
スウェーデン在住、弘前市出身、工藤信彰

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プロフィール

工藤 信彰
Nobuaki Kudo

1949年弘前市生まれ。大学時代に3年程休学し、ヨーロッパを旅したことがきっかけで、大学卒業後スウェーデンに渡る。スウェーデンにてルンド工科大学を卒業し、一般企業へ就職するが、経済学を学ぶため退職しルンド大学経済学部へ入学する。卒業後は1990年~2015年までマルカリド市役所勤務。マルカリド市議会議員(2006年~2018年)を経て、現在は環境党マルカリド党首及び、クロノベリ県議会執行役員を務めている。

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