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Vol.5 --- ショソン・オ・ポム

 菓子パンのことを、フランスでは、ヴィエノワズリーという。Vienoiseries、つまり、ウィーン風。マリ=アントワネットが、ウィーンからパリに来たときにクロワッサンをフランスに紹介したのは有名だが、これらの菓子パンの発祥は、栄華を極めたハプスブルグ帝国だ。
 菓子パン、と言っても、フランスでは、日本のパン屋さんのように、何十種類もの菓子パンは存在しない。フランスのパン屋さんに並ぶ”ヴィエノワズリー“の定番は、クロワッサン、ブリオッシュ、パン・オ・ショコラ(チョコレート・パン)、パン・オ・レザン(レーズン・パン)、そしてリンゴを使ったショソン・オ・ポム。他にも2~3種のヴィエノワズリーをおくところもあるが、基本は、この5種類だ。

ショソン・オ・ポム

 ショソン・オ・ポム(Chausson aux pommes)を直訳すると、“リンゴのスリッパ”。半円形の形をスリッパに見立てた名前だ。
 構成は、パン・オ・ショコラなどと同じフイタージュ生地(折パイ生地)に、リンゴのコンポートを挟んでコンガリ焼き上げたもの。
 スーパーや普通のパン屋さんでは、市販のリンゴのコンポートを使っているが、こだわりのパン屋さんやお菓子屋さんでは、コンポートも自家製で作り、シナモンやヴァニラを効かせたりなど、独自の味の開発も行なっている。

スリッパのつま先部分に似ている、独特の形。
スリッパのつま先部分に似ている、独特の形。
価格はだいたい1.5~2.5ユーロ、日本円で約150~250円で買えます。

 バターの甘みが魅惑的な、サクサクホロホロのパイ生地にかじりつくと、中からトロリとあふれてくる、爽やかな甘みのリンゴの風味。シンプルながらバランスのよい味わいで、老若男女だれもに愛される菓子パン。
 朝食はもちろんだが、とりわけおやつの時間に大人気のヴィエノワズリーだ。

ショソン・オ・ポム
ショソン・オ・ポム(Chausson aux pommes)
Chausson=スリッパ
pommes=りんご
“アップルパイ”に似ているが、フランスでは菓子パンとして人気。
(お菓子だとりんごの“タルト”が主流)

(2012/11/20)

加納 雪乃
Yukino Kano

神奈川県出身 パリ在住。
専門はフランスの食文化、バレエ。
サラリーマン時代に、95~97年、パリ事務所の駐在員として初めてフランスに滞在。 フランスの食文化の魅力に感動し、その魅力を広く伝えたいと思うようになり、帰国後しばらくしてから退社。 改めて自分で渡仏し、2000年からライターとして活躍している。
著書:「パリオペラ座バレエと街歩き」「パリ スウィーツの話」(ともに集英社 be文庫にて発売中)

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