りんごの高密植栽培で「下垂誘引(かすいゆういん)」という作業があります。
これは普通(丸葉)栽培やわい化栽培ではあまり行われない、高密植栽培ならではの作業です。
通常、枝は上や横に伸びて拡がっていきますが、高密植栽培では拡がる枝を下垂誘引(下向きに誘引)することで、花芽がつきやすくなり定植2年目から結実するそうです。
また、高密植栽培では下枝が多いのが特徴です。それは下垂誘引することにより、雪による枝折れの被害が少なくなるため、下枝を多くすることができるからです。
作業としては、側枝をアルミ製の針金で引っ張るように下向きにして固定するだけです。アルミ製の針金は柔らかく軽いため園芸などによく使われており、この下垂誘引にも最適だそうです。
針金の他に「E字金具」という下垂誘引用の金具があるそうですが、強い風などで外れることもあるので、ほぼ針金を使用しているとの事です。
この夏場に下垂誘引で固定した針金は、積雪前に外すそうで、その頃には枝は下向きになっているのだそうです。
高密植栽培ならではの作業で、とても勉強になりますね。


