
りんご評価用語集をつくりたい

りんごの美味しさを具体的に言語化した「りんご評価用語集」を作りたい。
美味しさ(味、香り、食感)を、甘い、酸っぱい、シャキシャキくらいでしか表現できず、もどかしさを感じています。
9月から、本サイトでコラムを執筆させていただいており、多種多様な品種の味や風味、食感をレビューするソムリエじみたことを書いていますが、りんごの美味しさを上手に表現できずに悩んでいます。
「黄王」を食べたときも、「つがる」を食べたときも、両方で酸味を感じたが、酸味の種類が違う。だけど、どう違うのかをうまく言葉にできませんでした。
味覚を言語化するのに、何か参考にできるものはないか。
探した結果、スペシャルティコーヒーの評価用語集にたどり着きました。
上質なコーヒーのテイスティングの評価基準に使われていて、例えば、鮮やかな酸味、ソフトな酸味、鋭い酸味、薄い酸味など、どういう酸味なのかをより正しく表現し、評価できるようになっています。
この用語集のりんごバージョンがあったらいいなぁー。
ネットで探してもない。
じゃあ、作るしかないかーと思ったわけです。
今年度中の完成を目指して、動き出したいと思っています。

作れなかったときの言い訳も書いておきます。
そもそも味覚はやはり言語化しがたく、生理上の裏付けがあります。
「においという感覚がとらえにくいのは、脳の構造と関係があると私は思っています。嗅球から伸びた神経は、二つに分かれて、一方は大脳の新皮質に入るのですが、もう一方は辺縁系に入る。つまり嗅覚の情報の半分は、いわゆる「古い脳」の方へ行ってしまい、言語機能をもつ新皮質には届かないんです。視覚の場合は、情報がすべて新皮質に入りますから、目で見たものは言葉で表現しやすいのですが、半分しか届かない嗅覚ではそうはいかない。」
引用:日経サイエンス(編)『養老孟司 ガクモンの壁』
続けて、味覚も情報が半分しか新皮質に入らないと指摘していました。つまり、美味しさを分析的に言語化するのは難しいというわけです。
できなかったとしても「脳」のせいだと言い訳するつもりなので、ボチボチがんばってみたいと思います。
【穗坂修基(ほさかもとき)】
弘前市相馬地区の地域おこし協力隊。
生まれも育ちも横浜市。Iターン者。


