りんごの新品種「初恋(はつこい)」

投稿者: | 2022年10月18日

『このりんごに、恋する♡』
新品種「初恋(はつこい)」をご紹介いたします。

初恋はどうやって生まれたの?

青森県立弘前実業高等学校農業経営科が開発・育成した品種で、現在品種登録申請中です。

旧弘実藤崎校舎OBで、同校講師の太田昌文氏が「つがる」の実生から選抜育成しました。
テレビのロケで、太田氏の園地を訪れた俳優の梅沢富美男さんが、「初恋」と命名しました。

農業経営科は今年度いっぱいで閉科となるため、今後の普及のために、2021年4月に青森市浪岡の原田種苗に穂木を提供、原田種苗が品種登録出願、苗木の限定販売を行っています。

農業経営科3年りんご班の生徒と太田昌文氏


初恋の特徴は?

果重は300~350g、果皮は濃赤色で縞が鮮明に入る。糖度が14~15度と高く、酸味は少ない。食味良好な品種。硬度も比較的高く、歯触りが良い。貯蔵性も良く、常温で1ヶ月程度、普通冷蔵で3ヶ月程度である。
※原田種苗カタログ2022より

太田氏によると、色づきもよく収穫前の生理落果も少ないそうで、栽培しやすいとのことです。
青森県では10月中旬の収穫期です。


農業経営科最後の収穫

10月11日、農業経営科最後の生徒となる3年生りんご班12名が、太田氏の園地で「初恋」の原木から収穫を行ないました。

普段から農業実習を行っているため、りんごの収穫も手慣れたもので、冗談を言い合いながらも次々に収穫していました。

「初恋」PRのために作られたおそろいのTシャツ、バックプリントには「初恋をあなたへ」


食べてみた感想

収穫したての「初恋」を、早速生徒たちと一緒にいただきました。

「初恋」と聞くと甘酸っぱいのかな、と思いましたが、酸味は少なく甘さを感じます。
糖度を計ってみると14.8~16.3度ありました。
シャキシャキとした歯触りで、甘い「初恋」の味でした♡

今回収穫された「初恋」は2箱ほどになりましたが、残念ながら一般販売の予定はないそうです。

品種登録申請中でまだ栽培している生産者さんも少なく、市場に出回るのはもう少し先になりそうですが、メジャーな品種になっていくことに期待したいですね。


「初恋」が植樹された松木平駅

弘南鉄道大鰐線の松木平駅に「初恋」の苗木が植えられています。
今年4月に生徒たちが植樹したもので、駅に植えることで地域ブランドの向上や、恋愛成就のパワースポットになればとの願いが込められています。
果実が実るのは2~3年先となりますが、閉科後も農業経営科が積み重ねてきたものの証しとして残り、まさにパワースポットとなれば嬉しいですね。

中央の細い木が「初恋」の苗木
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