旅のりんご
北海道の日高町に向かう特急列車の中で「シナノゴールド」を食べました。
収穫してから時間が経っているのにみずみずしくてシャキシャキな「シナノゴールド」に感心しながら、ふと、旅をするとき無意識にりんごをカバンに入れていることに気づきました。
山を登るときも、
自転車でロングライドするときも、
海外旅行をしているときも、
そして、列車に乗っているときも…
あらゆる種類の「旅」にりんごを連れていっています。
そのままカバンに入れても潰れないし、皮ごと食べればゴミが出ない(私は種とネタも食べるので一切ゴミが出ない)のが大きな利点です。
言っている意味がわからないかもしれませんが、カバンにりんごが入っていると落ち着くので、安心材料として、相棒として持っていっています。
実は、沢木耕太郎も『旅立つ季節 旅のつばくろ』の中で、
「十六歳のときの東北旅行ではさまざまなところでさまざまな親切を受けた。…(中略)…登りも下りも私を乗せてくれたダンプカーの運転手は、駅の近くで私を降ろしてくれる際、運転席の前に置いてあったリンゴをひとつくれた。私は東北を一周する旅の間中、そのリンゴをザックの中に入れておいた。もし何も食べる物がなくて空腹になっても、まだあのリンゴがあると思うと安心だったのだ。のちに、私は、旅先で長い距離を移動する際、ザックの中に、水以外にリンゴをひとつ入れておくようになった。もしかしたら、その『旅のリンゴ』も、このとき貰ったリンゴが影響しているのかもしれないとも思う。」
沢木耕太郎『旅立つ季節 旅のつばくろ』「旅のリンゴ」より引用
と書いています。
旅の持ち物リストにりんごを追加してはいかがでしょうか。
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【穗坂修基(ほさかもとき)】
弘前市相馬地区の地域おこし協力隊。
生まれも育ちも横浜市。Iターン者。
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