りんごパラダイス vol.2『りんごは買うもの貰うもの?』

投稿者: | 2023年9月11日

りんごは買うもの貰うもの?

私は横浜市出身のIターン者です。
りんごを食べたいと思ったら、近くのスーパーに行って買う、ネットで買う、長野県や群馬県の直売所に行って買うしかありません。「買う」ことでしかりんごを入手できないのです。それが当たり前です。

しかし、弘前に移住してきて、その当たり前が崩壊しました。

8月のある日、自分の不注意で右下腿を怪我しました。
出血した右下腿を、消毒、止血、アイシング処置したものの、痛みが引かず整形外科へ。数年ぶりの整形外科でした。不注意による怪我なだけに、落ち込みました。

「りんごでも食べて気を取り直すか!」ということで、家の近くの農産物直売所へ。
恋空という品種を手にし、レジに向かっているとき、偶然居合わせた近所のりんご農家のN.Mさんが
「りんごを買おうとしているのか。ダメダメ。ついてこい!」
と声をかけてきました。
手に持っていた恋空を商品棚に戻し、言われるがまま着いていくと、N.Mさんの園地に到着。
恋空をもがせてもらいました。

我慢できず、その場でガブリ

もいだ恋空は全部いただきました。
さまざまな大きさ、さまざまな熟れ具合で、
同一品種でも味の違いを感じられる楽しみができました。

一般に、真っ赤に熟れた恋空は、流通していません。
なぜなら、収穫してから日が経つと、甘味は出るが食感がモサモサしてしまうからです。
収穫してからすぐ食べられる環境にいることによって、貴重な熟れた恋空を食べることができました。
生産地に住む特権ですね。
気づくと、傷む右下腿のことは忘れていました。

その翌日、近所のS.Kさんが
「おめ、リンゴ好きって言っていたよな。たくさんとれたからあげる。」
と言って、大量の恋空をくれました。

お裾分けのレベルを超えていないか?

同日、同僚のN.Sさんが
「家でとれたからあげる」
と言って、メルシーをくれました。

まさに「merci!」

人に恵まれた結果、たくさんのりんごをいただけています。
横浜では「買う」ことでしか食べられなかったりんごを、弘前では「貰う」ことで食べることができています。
嬉しいカルチャーショックです。


【穗坂修基(ほさかもとき)】

弘前市相馬地区の地域おこし協力隊。
生まれも育ちも横浜市。Iターン者。

りんごライン   りんご大学リンクバナーりんご大学はりんごに関する色々なことを楽しく学ぶことができるバーチャル大学です。 ⇒ りんご大学ホームページはこちらです。

  りんご大学メールマガジン「りんご大学だより」は、りんごの魅力やりんごの最新情報などを週1回お届けするメールマガジンです。ご登録は無料です。あなたもりんごのある美味しい生活をはじめてみませんか? ⇒ 配信ご希望の方は、こちらへ